日本とアメリカの接客の衝撃的な違いに動じないコツを紹介

アメリカを旅してみたり住んだりしてみると、日本との文化や習慣の違いをいろいろと体験しますよね。

私がニューヨークに3年間住み、他のアメリカの都市も数か所旅してみて、最も衝撃的だと思ったは「接客」の違いです。

日本ではどの店に行っても”お客さん”として丁寧に扱われ、その「接客」レベルは多くの外国人観光客から称賛を受けています。

しかし、アメリカでは”お客さんに対してこの態度?”と思うような雑な接客の店があれば、やたら愛想をふりまく店もあるのです。

日本の親切丁寧な接客に慣れている、いや、それが普通だと思っていた私には、アメリカのトンデモナイ接客に衝撃を受けたのですが、同時に「これはまるで人生ゲーム”ハイアンドロー”みたいでかえって面白かも」と思えてきたのです。

そこで今回は、アメリカに行ってショックを受けないように、日本とアメリカの飲食店の接客の違いについて書いていきます。

そしてアメリカのトンデモナイ接客にも動じないコツもお伝えしますね。

アメリカの庶民的なレストラン「ダイナー」

海外旅行ではほとんど外食になりますよね。そのときあなたはどういう基準でお店を選んでいますか?

その国の名物料理が食べられる、おいしいと評判の店、話題の店、近い、日本語が通じる店、予算に合ているなどいろいろあると思います。

ではそこに”店員の接客態度がいい”という要素は入っていますか?

たぶん入ってないと思います。私もそうでした。だって日本では接客態度が良くて当たり前だからです。

でも初めてアメリカで外食をしたとき、アメリカの接客に大変びっくり!それはカルチャーショックでさえありました。

それでは、アメリカでどんな接客を受けたのかお話ししますね。

アメリカの”ダイナー”では日本の”ファミレス”と同じ接客を期待してはいけない

アメリカの典型的な朝食メニュー

初めての海外旅行はアメリカのニューヨーク。この旅ではできるだけニューヨークの生活に触れたいということで、朝食はホテルではなく”ダイナー”に行きました。

ダイナーは日本でいうファミレスのような庶民的なレストラン。でも、ウエイター/ウエイトレスが給仕してくれる店なのでチップ制度があります。

4、5人の友人たちと一緒にその店に行き、全員がカウンター席に案内されました。私は「ベーコン&スクランブルエッグ」をオーダーし、一人置いて隣に座った友人が「ソーセージ&目玉焼き」を注文しました。

しかし、私の方に「ソーセージ&目玉焼き」が、友人には「ベーコン&スクランブルエッグ」が給仕されたのでした!

これだけでも日本では事件になりますよね。

そこで私は、「私が注文したのはベーコン&スクランブルエッグです」と言い、友人も「私はソーセージ&目玉焼きです」と間違いを指摘しました。

当然すぐに皿をさげて作り直してくれるものと思いきや、ウエイトレスは「あら、そうなの?」と言っただけで謝りもせず、平然と私の皿からフォークでソーセージをつまみあげ、友人のベーコンと取り換えたのでした!

あまりの早業でありえないことが目の前に展開されたので、私も友人もただ啞然とするばかりで一言も発することができませんでした。

しかもこんなことされてもチップまできちんと払ってきた私たちって、なんて幼気(いたいけ)なのでしょうか。

アメリカのファストフードはちっとも早くない

アメリカの代表的ファストフード”ベーグルサンド”

アメリカ発祥のある有名なハンバーガー店は、どの観光地に行ってもお客さんが長蛇の列を作っています。

初めてアメリカにやってきた私も、「本場の”○○ハンバーガー”を食べよう」とその長い列に並んだものでした。

でものちにニューヨークに住んでみて気がついたのです。

その長い列の理由は必ずしも、「お客さんがたくさん押し寄せてきているから長い」わけじゃないのだと。

実はただ単に店員の動きがのろいことが原因で列が長くなっていたのでした。

しかもどんなに列が長くなっていても、彼らは少しも急ごうとしません。

そのくせ、お客さんが注文に迷ってグズグズしているとあからさまにイライラした態度をとります。

彼からはやる気がまったく感じられず、”しかたがなく仕事してる”というような投げやりな態度がありました。

私はニューヨークに住むうちにそういう態度に慣れて来たので、「コーヒーに砂糖をつけてね」とお願いしたときに、砂糖の袋が10袋ほどバラバラと音をたてて放り投げられて来てもなんとも思わなくなりましたよ。

でも、お客さんを”Next!”「次!」と呼ぶことだけはやめてほしいな。

このようなことは他のアメリカのファストフードや、屋台、デリと呼ばれるコンビニでも起こります。

ですから不愛想で雑でそしてノロい接客に対し忍耐力と寛容な心が必要となりますのでご覚悟のほどを。

イケメンなウエイターで売り上げアップ!

アメリカのイケメンウエイター

以上「それってあり得るの?」と思えるような実体験を2つお話ししましたが、アメリカの接客はこんなのばかりかと誤解しないでくださいね。

ちょっとおしゃれで値段が高めなレストランに行けば、接客がまったく違うのですよ。

まず、お店に入るとお客さんは受付嬢のにこやかな笑顔で迎えられます。

人数を告げると、ウエイター/ウエイトレスさんが登場してきて、これまたにこやかに”Hi. How are you?”と挨拶してくれて、テーブルに案内してくれます。

ところでアメリカのレストランでは、ウエイター/ウエイトレスの持ち場が決められているテーブル担当制になっています。だから担当外のテーブルのお客さんに呼ばれても絶対に来てくれません。

日本では近くにいる店員さんを呼びますよね。だから呼んでも来てくれないアメリカのウエイター/ウエイトレスの態度に、「英語が通じてないのでは?」とか「アメリカ人は冷たい」などと誤解してしまいますが、そうじゃないのですよ。

さて、ウエイター/ウエイトレスの給料は低めに設定されているので、彼らが収入を増やすためにはチップをたくさんもらわないといけません。

だからお客さんを喜ばせて気前よくチップをはずんでいただけるように気を配り、精一杯サービスをします。

お客さんの好き嫌いに応じて料理の中身を変更するなんて当たり前のサービスですし、時にはメニューにない料理も作らせますし、料理の説明を求めても「少々お待ちください」なんてことは言わず、スラスラと答えます。

常にお客さんの食べるペースを見て絶妙なタイミングで追加注文やら、デザートやらを薦めたりしますし、料理の残り具合を見てすかさず「お持ち帰りにしますか?」と言ってきたりとその気配り具合がすごいのです。

アメリカの接客は損得勘定であからさまにサービスを変える「現金な」接客なのです。

でもお客さんの方ではその「現金さ」に不快感を持っていなさそうです。

私はニューヨークのセントラルパーク近くの人気のあるおしゃれなレストランに行ったときにそう思いました。

そこの店にいるウエイターさんはイケメンぞろい、彼らを目当てに来るお客さんを呼び込もうとしている店主の意図が見え見えでした。

でも、イケメンウエイターの給仕というサービスについて料理以上の付加価値を見出し、そういうサービスもふくめて対価を払うと考えているお客さんがいるから、その店の料理が値段高めでも繁盛しているのかなと思いました。

また彼らにチップをはずむことを楽しみとしているお客さんもいるだろうから、お店も店員も収入が上がって三者ともウインウインウインなのでしょうね。

Why? アメリカの接客!何でこうなの?

私の体験談を読んでいただいたところでアメリカの飲食店の接客の特徴をまとめてみますね。

ファストフードなどチップ制がない店の接客態度は良くない
  • サービスがのろい
  • 態度が悪い
  • お客さんを”Next!”と呼ぶ
チップ制があっても接客が悪い店がある
  • 間違えてもお客さんに謝らない
  • お客さんよりも自分のやりやすさを優先する
接客を良くする目的は収入を増やすため。お客さんのためではない!
  • 愛想がいい
  • メニューの変更などお客さんの要望に臨機応変に応える
  • テーブル全員の料理を同時に持ってくる
  • 絶妙なタイミングで追加注文を促しに来る
  • 店員はイケメンばっかり

以上の特徴からアメリカの接客態度の良しあしは「お金」次第ということが分かりました。

でも彼らはそんなにお金の亡者なのでしょうか?

いやそれはお金よりも仕事に対する考え方が影響しているのではないかと思います。

つまり「もらえる賃金以上の仕事はしない」という考えです。

お店が暇でも忙しくても賃金に変わりがないのですから、自分の仕事時間内にお客さんがたくさん来て忙しくなるのはイヤだし、むしろたくさん働かなければならないので損だと考えるのではないでしょうか。

だからノロノロと仕事しますし、お客さんの列が長くなっても一向に早める気がないのでしょう。

一方、このような接客を受けるお客さんはどう思っているのでしょうか?

アメリカでは「お客さんと店員との関係が対等」と考え、「良い接客とサービスは料金しだい」という合理的な考えで割り切っているのだと思います。

だからお客さんは店員のサービスに料理以上の付加価値を見いだせれば、対価を支払うことを惜しまないのでしょう。

つまりチップの額は、お客さんが店員のサービスを自由に評価した結果とも言えます。

こうしたことから私はアメリカの接客は一言でいえば「ビジネス」なんだと思うのです。

日本とアメリカの接客態度の違いに動じないコツ

以上がアメリカの接客の特徴ですが、こうなるのはアメリカの文化や考え方から来ているので、どんなに衝撃的だとしても変えてもらうことはできません。

でもじっと我慢するべきではありません。

アメリカの接客に動じないで対応すればいいのです。

そのためにはどうしたらいいのでしょうか?

外食は取引だと割り切る
  • 安さを一番にするなら、接客に期待しないこと
  • いい接客を受けたいなら、お金を惜しまないこと
接客態度の良い店を選ぶコツ
  • ファストフードは絶対に避ける
  • ダイナーも避けた方がいい
  • 現地の人に推薦してもらう
接客態度を良くしてもらう方法
  • 店員との関係は「対等」、上下関係ではないことを意識する
  • 店員の名前を聞いて呼ぶなどフレンドリーに接する
  • いちいち“Thank you.”と言う
  • 接客が気に入ったらキッチリとチップを払う
  • 再び来店する
接客態度が悪いときの対処法
  • 上から目線ではなく、穏やかにかつハッキリと指摘する(何も言わないのは相手のためにならない)
    • ”ダイナー事件”の場合に苦情を言うとしたら
      “We don’t like the way you did. We want new dishs.”
  • 指摘して謝罪があったり改善したのならチップを払う
  • 指摘しても改善されないのならチップを支払わないでいい

日本の接客の質が高いワケは「おもてなし」の心があるから

茶室でおもてなし

アメリカの接客を知ると、日本の接客の素晴らしさが良く分かりますよね。

何しろホントにすごいと思うのは、チップ制がなくても、店が高級でも庶民的でも、ファストフードであろうと、店員の態度がどこでも親切丁寧だということです。

アメリカの接客を知る前までは、このような日本の接客が当たり前だと思っていました。

つまり、「お客様」と呼ばれること、丁寧な言葉をかけられること、親切にされること、そして何でも迅速に対応してくれて待たされないことが「普通」だと思っていたのです。

でもどうして日本人はこのような接客ができるのでしょうか?

それは日本人の「おもてなし」の精神から来ているのではないかと思います。

「おもてなし」とは、茶道から来ていて、「おもて=表」、「なし=無し」という、表面的ではない心を込めてお客さんをもてなして喜んでいただくことです。

その流れから、「お客さんを特別だと思う」「尊敬する」「丁寧な態度で接する」という接客の考え方が生まれたのかもしれません。

お客様」と呼ぶのは、店員がお客さんを敬うためであり、へりくだってお客様に奉仕(サービス)するので結果的に上下関係を現す「様」がついたのではと思います。

お客さんをお待たせしない」ことも接客で大切なことにしているのは、せっかちな日本人にお応えするためじゃないかなと思います。

すなわち日本の接客は、お客さんが心地よい思いをしていただけるのであれば何でもやり、どんなことでもささいな仕事だとは思わずお客様に尽くすという「おもてなし」の心にもとづいています。

だから日本の接客は、店員の業務というよりは、「礼儀」なのではないでしょうか。

しかも礼儀良くするのは接客業につく者として当たり前の「態度」なので、そこに対して給料が支払われるとは思いません。そもそもそういう発想がないのでしょう。

それは店員がお客さんと対等の立場にいて、店員の業務の一環として奉仕(サービス)することが「接客」であると考える、どちらかと言えばビジネス的な考え方に基づいているアメリカの接客と大きく違うところです。

日本とアメリカの接客の違い まとめ

いかがでしたか。

日本とアメリカの接客が大きく違うのは接客に対する考え方が違うからだと思います。

アメリカではお客さんと店員は「対等」の関係、接客は「業務の一つ」であり「ビジネス」だと考え、日本では「接客は「礼儀」と考えているのではないでしょうか。

初めてアメリカに行く方は以上のことを踏まえてアメリカの接客に動じないようにしてくださいね。

それでは、日本とアメリカの接客をまとめておきます。

 アメリカ日本
接客とは?業務の一つ礼儀
賃金反映する関係ない
お客さんとの関係対等上下(主従)関係
基本理念ビジネスおもてなし(奉仕)
接客で大切なことお客さんを喜ばせる
要求にできる限り応える
チップをたくさんもらう
お客様を大切にする
親切
丁寧
お待たせしない

 

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